アスペルガー症候群の特徴と症状・治療法

自閉症とアスペルガー症候群

 

アスペルガー症候群とよく比較、あるいは混同されて誤解を招くことが多いものに、「自閉症」があります。自閉症とアスペルガー症候群とはどう違うのでしょうか?

 

※自閉症:「公汎性発達障害」PDDs(pervasive developmental disorders)の最も一般的で典型的なものをいいます。

 

重度の障害がみられる場合、たとえば、言葉を用いない、完全な無関心、非常に反復的から、多少社会的に不器用で、会話のスタイルに若干異状な面が見られ、何かに特別な関心をもつ、と言った軽症度の障害まで、その深刻さには幅があります。したがって、「自閉症」といった場合、低機能の自閉症から高機能の自閉症まで幅広い「スペクトラム」を形成しているということです・・・「自閉症スペクトラム障害」といわれる所以です。そして「高機能」の自閉症の状態を「高機能自閉症」といいます。

 

アスペルガー症候群が、よく比較して取り上げられるのが、この「高機能自閉症」です。高機能自閉症は、自閉症スペクトラム障害のなかでは、正常な認知や学習能力をもっていて、言語の習得に遅れはあって、結局、年齢相応に近いレベルで話せるようになるお子さんたちです。一方、アスペルガー症候群は、さらに症状が少なく、言語発達にまったく、あるいはほとんど問題がないお子さんたちの状態をいいます。

 

ひと口に「発達障害」とくくってしまえないほど、その障害のレベルには幅があります。
特に、高機能自閉症やアスペルガー症候群があるお子さんの場合、その言語能力や認知能力、学習能力は問題がない、あるいはほとんどないのです。